2016.05.14更新

宗像市葉山クリニックの撫中です。神経内科領域の病気でパーキンソン病は代表的な疾患です。その症状に、「すくみ足」というものがあります。1歩目がなかなかふみだせないという現象を指します。パーキンソン病では大脳基底核でのドーパミンの減少が知られており、視床で統合された視覚情報や手足の関節や筋肉の動きの情報などで運動を正しく制御する機能が低下しています。つまりは視床で準備された様々な動作を大脳基底核で正しく選択して、運動のアクセルとブレーキを行う機能が混乱するために、動作を切り替える節目節目でスクミ足になったり、歩行リズムが維持できなくなったりするのです。つまり、体内での歩行リズム、スタートの合図のきっかけが失われた状態といえます。対処としては、歩行リズムを視覚情報、音情報で外部から作り出してあげると、歩行開始の補助になります。手拍子、掛け声、眼下のラインなどです。通常の悩みなどでも、きっかけがなくて、ずっと停滞することがあります。精神の「すくみ足」です。思考が停滞した場合は、誰かにきっかけを求めることもひとつの方法です。

 

投稿者: 葉山クリニック

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