アンカリング効果
2021.02.12更新
宗像市葉山クリニックの撫中です。最初に提示した情報が意識の中で固定され、その後の思考が最初の情報から離れられなくなってしまうことがアンカリング効果です。自分の意思で判断しているつもりでも、それは錨につながれたチェーンが届く範囲内で選択しているに過ぎず、錨で固定された最初の情報の枠組みから離れることができません。このように、アンカリング効果には無意識のうちに思考を操作してしまうような強い力があります。物事を判断するには材料が必要です。自分で勉強したこと、メディアから流されるもの、様々あります。でも同時にではなく、ほとんどの場合時差があって、順番があります。このアンカリング効果を知っていないと無意識に自身で認知のゆがみ(バイアス)をかけて判断してしまうものなのです。情報をあつめる行為とそれを判断する行為は分ける必要があります。しばしばこれができないばかりに人間は争います。自分のほうが正しいと主張します。判断するにはそれ以外の知識が必要になります。それが長年の勉強・教育の結果によるのです。自分もかたよっていないか心配ですが、そうなることがあることを意識することで判断を間違わないことにつながると考えています。今回のコロナ感染に関する情報も客観的に整理できれば、と考えています。
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