2015.08.21更新

現在の医学の進歩を語るとき、イスラームの世界で風習化していた「学問の旅」は切っても切り離せません。医学はギリシャを中心にしたヨーロッパでその礎ができ、9世紀にイスラーム世界でギリシャ語文献をアラビア語に翻訳して飛躍的に発展しました。安定した治安、経済の中で青年たちは帝国内を自由に、そして無料で旅をしながら、学問をおさめられたのです。(各地にマドラサという学院があり、その運営が寄進に寄っていたことによる)一方、ローマ帝国の東西分裂後、文化的発展に不毛だった西ヨーロッパに「ルネサンス」の機運がたかまり、今度はアラビア語からラテン語への翻訳がなされ、医学も大いに発展しました。この話を読むたびに、ヨーロッパから中央アジア、インドを含めた広大な地域を何年、何十年と旅を続けながら、学問を追及した人々に感謝するとともに大いなる悠久のロマンを感じます。

投稿者: 葉山クリニック

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